【白内障】の治療

白内障の治療には薬物療法と手術療法があります。
薬物療法では点眼薬や内服薬などが使われていますが、一度にごってしまった水晶体を再び透明にもどすことはできません。
そのため視力障害などの症状を完全に改善したいのならば手術が必要となります。
(1) 保存的治療
白内障の手術を希望しない場合、点眼、内服薬などの保存的治療となりますが、日常生活が不自由でなければ経過観察でもかまいません。
現状では進行予防を目的に薬物療法が行われていますが、その結果は疑問視されているので、薬の使用にあたってはそのことを理解して使用する必要があります。
近年では白内障が加齢現象のひとつだという考えから白内障の進行には酸化ストレスが重要な意味を持っているとして研究が進んでいます。
抗酸化作用の強いビタミン剤やフラボノイドを摂取することが進行を遅らせる手段になる可能性があるとされ、注目されています。
(2) 手術療法
白内障の手術は局所麻酔の後に視力障害の原因となっている濁った水晶体を取り除き、水晶体のかわりに人工の眼内レンズを水晶体嚢内に挿入する方法が一般的です。
濁った水晶体を取り除く方法は水晶体の核を超音波で細かく砕いて吸引する超音波乳化吸引術が第一選択となります。
そのほか核が大きくて硬い場合や難易度が高い場合は水晶体全摘出で眼内レンズ縫着する手術などがあります。
(3)白内障の手術時期
以前は手術の危険性と手術後の不便さを考慮して視力がかなり悪くなるまでは手術を行わず視力が0.1程度まで低下しなければ「手術適応」とされなかった時代もありましたが、最近は手術の安全性も向上し、眼内レンズの登場によって手術後の不便さも解消されました。
ですので最近では本人が不自由を感じるようになった時期が手術の適応時期であると考えられています。
患者さんの生活様式によって適応時期が異なりますので運転免許が必要であれば視力が0.6程度でも適応となります。
むしろ以前のように十分に進行するまで待っていると水晶体の核が硬くなりすぎたりふくらんだりして、超音波による手術を安全に行うことが難しくなってしまう場合もありますのでいたずらに時期を遅らせることがないようにすることが大切です。