子どもの遠視性弱視

◆遠視性弱視とは
私たちが普段「近視で視力が落ちた」「乱視があるから視力が悪い」などと言って使っている「視力」という言葉は正確には「裸眼視力」のことです。
裸眼視力はメガネやコンタクトレンズをしていないときの視力です。
いっぽう近視で裸眼視力が1.0の人でもメガネやコンタクトで矯正すれば通常1.2くらいの視力になるはずです。
このメガネやコンタクトをしたときの視力を裸眼視力に対して「矯正視力」といいます。
弱視とは目に視力低下を起こすような病気が見当たらないのにメガネやコンタクトをしても1.0以上の視力が出ない状態、つまり矯正視力が悪い状態を指します。
こどもの目の機能は生まれてから体の成長とともに発達し、10歳くらいでほぼ完成します。
10歳までに外界から目に入ってきた映像が刺激になって網膜、視神経、脳が発達しものを見て認識することが上手になるのです。
ですから10歳までの目の成長期にきちんとした映像が入ってこないと成長は不完全なままで終わってしまいます。近視の場合はそれでも近くの映像が入ってくるのでまだよいのですが、遠視の場合は遠くも近くもぼやけてしまいます。
いつも景色がぼんやりしていると、その映像が神経を通って脳に達し、脳はまわりの景色はこんなものなんだなと認識してしまうのです。
そのまま成長するとぼんやりとした映像を脳に送ることしかできなくなってしまいます。
つまり視力0.5の見え方で10歳を迎えてしまうとその後いくらメガネをかけても1.0の視力にはなれないのです。これが遠視性弱視です。
◆早期発見が重要
そのようなわけで子どもの遠視は早期発見が重要です。
学校の検診で視力低下を指摘されたときや子ども自身が見づらいと訴えるときはもちろんのこと、
以下のような症状が見られる場合も眼科を受診することをおすすめします。
◎本やマンガを読んでいるとき寄り目になっている
遠視だと近くにピントを合わせるのが大変なので寄り目になってしまうことがあります
◎集中力がなく宿題などが嫌い
遠視で目が疲れるから集中力が続かない場合があります
◆治療法
遠視が見つかったらさっそくメガネです。
正しいメガネで遠視を矯正し、はっきりした映像を見ていれば弱視になることはありません。
子どもにメガネをかけることの大切さを説明してきちんとメガネをかけるようにしてあげてください。